うだ話19


     うだ話19  関西近世考古学研究会第15回研究大会

事前の事務局会議では「ちょっと地味かな?」って感じで決定したんですが、いざふたをあけてみたら、ちょっとびっくりしました。たくさん参加されて。

さて、そこで個人的に気づいた点をいくつか・・・・。

技法
やはり、粘土のかたまり(タタラ)から粘土板を切る方法の変化点が問題になりますね。糸(水糸)切りと鉄線切り。

最近、織豊期の城郭調査が進展し、従来いわれていた16世紀末の段階で移り変わることが、そんなにスムーズに移行しないことがよくわかりました。地域による差なのか、どうなのか?

検証するにも、資料の絶対数が少ないため、確定はできませんが、調査例の再検討が必要です。
(いわゆる、コビキAとBのことです。)

桟瓦の出現
文献からいわれていた年代よりも、さかのぼって出現することは以前から提示されていましたが、 今回もまた問題に。民家に葺くためのもという一般的な理解も、修正が必要なことが明らかでしょう。

瓦屋、瓦師
文書や刻印にある瓦屋、瓦師の名称ですが、その人達がとごまで作業していたか?

生産地近くに供給した場合は、生産・販売・瓦葺きまでやっていたようですが、遠隔地に送る場合は、 生産、販売までのようです。瓦葺きは地元の業者。谷川瓦や滋賀県南部の例では、文書等で、生産・販売・瓦葺きまでやっていたことがわかります。京都の例では葺き師が別にいたことがわかっているようです

御用瓦師の寺嶋家の場合は、大量生産、供給で、生産・販売・瓦葺きまがシステマチックですので、他の例とは区別して考えるべきもの。

流通
堺瓦は全国各地で出土し、今の旧家にも葺かれていますが、この状態をどう考えるか?谷川瓦も大阪湾と対岸の四国、紀伊半島太平洋沿岸に色濃く分布しましが、山口県萩市や対馬、神奈川県小田原市にもあるそうです。

文献からすると「流通」とは単発の発注なんかは流通にならないとのことです。よって、色濃く分布している地域が流通圏で、そのほかは単発の発注? 。

あと、工人の移動伝承などもあり、簡単に流通はいえないような・・・・・。


今回、最も感じたのは、考古、伝世資料と普請、買付文書とを同等に調査検討する必要があることです。考古学では、作っていた、この辺に分布しているしかわかりませんが、文献では誰からの発注でいくらで売っていたか、どのように運んだかがわかります。どちらか一方では、ホントに何もわからない。両方を検討して、はじめて商品の生産、流通がわかる。近世の検討方法の良い例が、今回の発表、討論でクローズアップできたと考えます。ただ、もう少し交通整理をしてから研究しないといけませんね。

[ うだ話20へ ]
[ うだ話へ ] [ 関西近世考古学研究会第15回研究大会 ]
HOME

Copyright (C) 2002-2009 麻夢路  貝塚考古学研究所

SEO [PR] お金 ギフト  冷え対策 特産品 動画無料レンタルサーバー SEO