うだ話56


     うだ話56  近代化遺産、登録文化財、指定文化財、世界遺産と埋蔵文化財

近現代考古学のことでいろいろ見ると、文化庁の近現代遺産に対する動向(近代化遺産、登録文化財など)に埋蔵文化財が含まれていない、同時代の埋蔵文化財が対象になっていないと主張されている方が多い。私は違うと思っています。

確かに文化庁は地上に立つ上もの、建造物なりしか眼中に無いようです。しかし、地下構造のない建造物が成立するでしょうか?よって、地下構造物を含めて文化財として認定する動きであると私は理解しました。地下構造物は埋蔵文化財です。「拡大解釈だ。」と非難されるかもしれませんが、宙に浮いた建造物はあり得ませんよね。

登録文化財の制度は台帳に登録するだけという緩やかなものでしたが、原爆ドームが世界遺産になったとき、これで完全に昭和時代も文化財−埋蔵文化財の対象になったと思いました。

現在、登録文化財や指定文化財として残っているものの地下構造を発掘調査することはできませんが、解体修理をするときは基礎構造なりの発掘調査は必ずします。これって埋蔵文化財の発掘調査ですね。

これらの構造なりを比較検討するためには、文化庁が登録、指定したもの以外のものも調査する必要があるということになる。周知の埋蔵文化財として登録するには問題をもつものの、発掘調査中に見つかったものはどんどん調査して記録していってもいい、していかないと現在登録、指定されている建造物の重要さはクローズアップできないと考えます。

登録、指定となると「戦争」、「産業」とか区分して注目している(させている?)ものを超えて、物質として存在しているすべてのものを網羅できます。民家も農村も工場、鉄道、橋諸々・・・。どんどん調査していけばいいと考えます。

10年以上前、近世考古学が注目されだしたとき、埋蔵文化財保護では近世の「き」の字も規定されていなかったと思います。中世までが対象となるとほぼ周知されていた程度? 調査、研究が進んで、近世もほぼ認知されてきたような気がします。中世はちゃんと規定されました。

一定、「近現代考古学だ!」と看板を掲げる必要はあるかもしれませんが、どんどん調査していけば中世や近世がたどって来た道と同じようになると思います。

ま!数百年後には、今、近現代遺跡だとしているものも周知の遺跡になりますので、気長にのんびり待ちながら、調査だけは進めていけばいかがでしょうか?


なお、埋蔵文化財という観点では文化財保護法に直接関わりますので、上記のような考えですが、考古学という観点では時代は関係なく地下にある物質資料はすべて扱えるとの立場です。

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