貝考研BBS会議室ログ5


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2003/07/05(土) 14:17
神戸大学大学院経済研究科 研究会参加   麻夢路

あるお方のお勧めで、昨日、経済学の研究会に参加しました

「日本の公的債務構成における最適なリスク・ヘッジ」
上智大学 竹田陽介氏

欧米で、近年国債のリスク・ヘッジが注目集めており、日本でも短期、個人向け国債が発行されるなど動きがあるため、アメリカ、Mr.Bohnの先行研究をモデルとして、日本でのケーススタディを行ったもの。
日本における国債の発行内訳・状況、租税等収入のデータ、GDP関連データなど、分析の前提となる状況が説明された。その後、Mr.Bohnが提示した理論の説明がなされた。
この段階で、理論に対する質問が相次ぎ、数式における様々な想定が甘い点など浮き彫りにされた。
ケーススタディでは、過去50年間にわたる税収、GDPデータを利用した条件計算結果、過去20年間にわたる国債データを元にした計算結果が提示された。特に明暗がハッキリする、第1次オイルショック、1987年のブラックマンデーでは、精緻な分析がなされ、時代に合致した国債の発行のあり方が結論として提示された。

ここからは、私見です。
1.モデルとした理論が非常に脆弱であり、それを元に導き出した結果は成立しないことは明らか。
2.国債発行という非常に現実的なテーマであるにも関わらす、税収など政府の一部データを利用して、全てを理論で理解しようとする点、現実から遊離している感はぬぐえない。
3.理論は理論であって、所詮、事実に対抗出来うるものではない。

以上、本サイトとは全く無関係な内容ですが、現実、事実と理論の関係を端的に表した良い例と思い書き込みました。

竹田氏を誹謗するものでなく、精緻な分析をされている点については、非常に感銘を受け、帰宅した次第です。分析に着手してまだ1年未満とのことで、先行研究への批判、独自理論の構築等、今後の展開が楽しみなご発表でした。


2003/07/05(土) 23:41
Re: 補足!   麻夢路

ちょっと勢いで書いてしまっている部分がありますので、補足おば。

>1.モデルとした理論が非常に脆弱であり・・・
「日本のシステムにおいて」はということです。Mr.Bohn論文は1990年のものであり、アメリカでは通説となっているようです。

>3.理論は理論であって、所詮、事実に対抗出来うるものではない。
経済学者が現状のあり方をみて、本来あるべき姿を考察していますが、実際に国債を担当する財務省担当部局がそこまで深く考えて業務にあたっているかと言えば、甚だ疑問では?524兆円という天文学的国債発行高をみれば明らかでは?現実とそれを理解しようとする理論が全く遊離していること、理論だけでは現実を完全に理解出来できないという良い例では?

経済学だけという意味でなく、現実を理論で理解、解明しようとする学問全体が抱える問題点ではないでしょうか?歴史で言えば、過去の現実を理論で理解する。


2003/07/09(水) 20:42
関心分野の広さにびっくり   元企業技術者y

いろいろな分野に造詣が深いのにびっくりです。

<経済学だけという意味でなく、現実を理論で理解、解明しようとする学問全体が抱える問題点ではないでしょうか?歴史で言えば、過去の現実を理論で理解する>
オイルショック直後、当時、エネルギー関係の権威者(官庁エコノミスト?)であった向坂正男氏の講演を聞く機会がありました。
「今回のオイルショックで、私どもが精緻に作り上げた数学モデルが全く使えなくなってしまった…」の意の発言があったのを覚えています。
それまでは近代経済学というのは、難しい数式を駆使し、いろんな現象の解析や予測する学問と敬意を払っていたのですが、それ以来、理論体系は素晴らしいかもしれないが、その基礎は薄弱な(というか過去の経験を基に組み立てた理論式で、それを単に外挿するだけの予測なので、尤もらしく見えるが不連続な事象に遭遇すると、立ち往生する)な学問だ、と思うようになりました。(→立ち往生しなければ、とっくにデフレ克服できている筈ですが) 諸事実の帰納から、理論を組み立てる学問の宿命かもしれませんね。

先日、meat scienceという雑誌で、「安定同位体分析によるラム肉の認証」という論文を目にしました。ヨーロッパ6カ国の12種のラム肉を対象に、ラム肉の安定同位体分析から羊の飼料の種類、産地を推定しようとする内容で、ブタとイノシシの問題に役立つかと思って眺めたのですが、どうもよく理解できませんでした。

同位体分析はこれまで機器が特殊であった為、それほど利用されていませんでしたが、現代の食品分野でも産地推定や偽和の検証などに使われるようになり、税関中央研でも活用されているようです。
放射性同位体分析も安定同位体分析も、考古学での利用が増えていくように感じます。


2003/07/10(木) 00:22
Re: 神戸大学大学院経済研究科 研究会参加   麻夢路

元企業技術者yさん、今晩は。
私は単なる浮気者です。(^^

普段の業務の半分は、地方自治法、民法などの法律とにらめっこ状態です。それと国債とは直接関係ありませんが、地方債の事業をこなす場合もままあり・・。
(地方債は、地方交付税交付金で補填されることが前提のものが多かったですが、最近はちょっと・・・・って感じですか?)
経済学なりのお話は割とすんなりと聞けます。(^^

管内にある全ての文化財について、一定知識を持っていないと仕事にならないこと、もともと何でも興味をもって行動してしまう上に、考古学に不信感(やっている人にかも?(笑))を抱いていますので、今、何でもちょっとだけ参加させていただいております。
ただ、これもある方からの影響が大きいですが。

理論はある一定条件の閉じた世界では確かに成立しますので、机上論としてはOKだと思います。ただ、現実の世界で閉じた世界なんて存在しませんので、やはり現実とのギャップを埋めるメイトリックスを如何に想定するかにかかってくると考えております。

同位体分析は着実に資料を収集されているようですね。私は完全に足踏み状態です。近世関係の仕事に忙殺されており、思うように進んでおりません。(泣)
各種分析はどんどん取り入れる必要はありますが、考古学サイドがもっと勉強しないとあまり意味をなさないと感じています。


2003/06/20(金) 18:19
土木史研究発表会   麻夢路

平成15年6月18日、19日  兵庫県神戸市元町

仕事の都合で19日のみ参加。
土木史関係の研究会って初めて参加しました。19日の午後の部で、「交通」「都市形成」の部会で、10本程度のご発表を聞きました。
他の部会は知りませんが、私の参加した部会は院生の修士論文発表が多かった。興味深い発表と、目が点になる発表もいくつか…。

内容的にではなく、研究のあり方でいろいろ考えさせられる研究会でした。(謎)


2003/06/22(日) 21:07
Re: 土木史研究発表会   元企業技術者y

麻夢路さん.
活発に活動しておられるご様子、何よりです。
ところで、この発表会の発表時間は、1発表当たり何分が予定されていたのでしょうか?化学系は考古学よりかなり短いのですが(多分、今でも)、これはどうなのかな?という単なる好奇心からの質問です。


2003/06/23(月) 19:10
Re: 土木史研究発表会 麻夢路

元企業技術者yさん、お久しぶりです。他サイトでのご指摘肝に銘じております。

さて、土木史研究会ですが、土木学会の歴史部門分科会の研究会でした。
会場に行って驚いたんですが、発表15分、質疑討論15分で、1名持ち時間30分。

内容をサイトで確認したとき、事前に「発表論文集」が販売されていましたので、 事前に冊子にできるなんて凄いな〜って思っていました。
しかし、当日15分の発表では、発表者は研究の概略と結論を述べるのが精一杯。 質問する方も「発表論文集」がなければ、何も質問できない状況でした。
会員の皆さんは事前に論文集を入手していたようで、ビシビシ質問されていました。 よって、質疑討論が超過することもしばしば・・・・。

私はといえば、休憩時間に当日購入した論文集をざっと目を通しただけで、発表時間に 文字を必死で追い続けながら、耳も働かせると大忙しの状況で。

考古学全般で言えるかどうかわかりませんが、私が関わる、参加するものは質疑含めて 1名30分ですね。関近研では不足分を「討論」の部分で追加していただいております。 考古学協会など討論のないものはちょっと厳しい状況でしょう。
中世土器研究会や考古学研究会も似た様な状況でしょうか?


2003/06/25(水) 18:52
Re: 土木史研究発表会   元企業技術者y

早速のお返事、有難うございました。
30分/1発表は、化学系では「…討論会」といった特別な場合で、大会(年会)等では質疑含め、15分/1発表(長くても20分/1発表)が普通だったような気がします。専門により、いろいろあるのですね。


2003/06/28(土) 20:44
Re: 土木史研究発表会   麻夢路

元企業技術者yさん、お返事遅くなりました。

化学系15分って、スライドかなにかダ〜って写して終了?って感じでしょうか?
私だと質問できないかも?

専門と言うより、その大会なりの意味付け、発表人数に関係するような気がしました。


2003/07/08(火) 20:27
Re: 土木史研究発表会   あかねだ

建築学会の発表も、15分くらいだそうですよ。分厚い梗概集がでます。
でも、それじゃ、発表が充分にできませんよね・・・。

という訳で、複数人で共同発表をし、代表者をとっかえひっかえしながらその1、その2、・・・と進む発表もあるようです。それなら、続けて発表でいいじゃない、と思うのですが。彼らには当然、のようです。かえって研究史から資料呈示、論考と進むスタイルは嫌われるようですね。
また、物理系の発表は、単独発表は評価に疑問符が付く場合があり、複数記名で発表するほうが信憑性が高いと聞いたことがあります(風聞ですが)。歴史系は複数人での発表の場合は、人数割以下の業績評価になると某大学教授に言われたこともありますが、これは多人数で客観的なデータを検証することに重点が置かれる世界と、個人の歴史観や思想?がその背景にあると考える世界の違いかな、と思いますがどうでしょうか?
それから、景観系の論文誌は、投稿者が掲載に際して掲載料を払うところもあるそうです。考古学でしたら、原稿集まらんだろうなア・・・。


2003/07/09(水) 01:53
Re: 土木史研究発表会   麻夢路

あかねださん、今晩はm(_ _)mペコ

基本的には大会では短い発表が多いようですね。でも、15分じゃ、研究のCM?単に告知しているだけでしょうか?  後は雑誌を買ってくださいって!(^^
建築系で年会費が高くて、大会参加にそこそこ費用が必要で、尚かつ、掲載料も高いって話を聞いたことがあります。考古学では絶対に考えられない話ですよね。
他の分野では、絶対人口が少なく、学会が1つなんてことがあるからそうなるようです。歴史系は学会なり研究会なりが沢山ありますので、会費以外にお金を徴収されると絶対に退会するでしょう?(⌒-⌒)


2003/06/23(月) 18:38
近世方形木棺は箪笥が起源?   江戸家守

本日、都内某所の近世考古報告書をGet! そこでは、方形の木棺が多数出土したとのことで、当時の棺桶といえば円筒形の早桶しか知らなかった私には、とても勉強になりました。 が、「まとめ」の部分に、箪笥の成立が18世紀中ごろに出現する方形木棺の出現に起因するのかもしれない、と書かれており、ちょっと不思議な気分になっております。 箪笥を見て、「おっ、これは棺桶に使える!」っ思うかな・・・? 箪笥の転用? だったらまだ穴蔵の方が、棺桶を連想しやすいような。(^^ゞ

なんとなく、感想のご報告まで。


2003/06/23(月) 18:57
Re: 近世方形木棺は箪笥が起源?   麻夢路

わ!家守さん、こんばんは〜m(_ _)mペコ

某所ってどこですか?最近送付されてきたのではなかったような〜(..ゞ アセ
箪笥=方形木棺、穴蔵=棺桶って、何か連想ゲームの様ですね〜。
ちなみに方形木棺の系譜ってそんなに新しかったかな?
穴蔵が墓って言われると、時代をもっと古く考えてしまいます。中国とかの王墓!

そうそう、本日、職場の方に「汐留遺跡3」が送られて来ました。エナがいっぱい出てるのと、土坑の4方に板を貼り、底に桶を埋めてある遺構が掲載されていました。これって何?(^^


2003/06/23(月) 20:00
Re: 近世方形木棺は箪笥が起源?   江戸家守

早速のレス、感謝です。

この報告書は『八丁堀三丁目遺跡 2』です。方形木棺の系譜は途中でいったん途絶えて、18世紀中ごろに別系譜として再登場する、というようなことが書かれていました。後ほどご確認下さい。
ところで、「土坑の4方に板を貼り、底に桶を埋めてある遺構」といえば、日本橋二丁目遺跡や和田倉遺跡から出てるのと、同じじゃありません? 胞衣も気になるし、私も報告書を入手せねば。!(^^)! 

ご教示ありがとうございました。m(__)m


2003/06/11(水) 18:31
胞衣納め   江戸家守

この度、大和郡山の紺屋さんの発掘調査報告書を拝見する機会があり、ちょっとご質問を。

「胞衣納め」の遺構が検出されてましたね。江戸の胞衣納めより、はるかに厳重に納められていたのが印象的でした。やはりこれは「退治される胞衣」(『胞衣と的』より)という思想が反映されているようです。
江戸の納め方は、土地もないので結構あっさり。当時の川柳などを読んでいると、胞衣は恐怖の対象ではなく、笑いのネタになっていることもしばしばです。

そこで、近畿の胞衣納めについて、ご存じでしたらご教示下さい。よろしくお願い申し上げます。


2003/06/11(水) 19:17
Re: 胞衣納め   麻夢路

江戸家守さん、今晩は〜。

最近、誰もカキコしてくれないので、ちょっと「クシュン!」となっていました。(^^
さて、胞衣ですが、直ぐに確認できる状況にはなく(部屋が汚すぎて・・・。)、ちょっとあたってみますが、思いつくもので。

古い時代を扱った古典的なものでは、
水野正好1984「想蒼籬記壹叢」『奈良大学紀要』第13号

関近研的には、
中野高久1999「近世遺跡の胞衣埋納遺構」『関西近世考古学研究7 −近世考古学から見た東西文化の差異−』
http://amuro19.fc2web.com/kindata/kindata2.html#7
ただしこれは関東の例。

近畿では、
川口宏海1989「胞衣壺考」『大手前女子短期大学大手前栄養文化学院大手前ビジネス学院研究集録』
http://www.nii.ac.jp/sokuho/articles/ncid/AN10311263/19891201_9.html
で、後、川口氏が何本かお書きになっていたはずです。

情報のみにて失礼いたします。


2003/06/11(水) 20:43
Re: 胞衣納め   江戸家守

麻夢路さま

早速のご教示、ありがとうございました。中野さんのご論考は以前拝見したような気がしますが、川口先生のご論考は存じませんでした。探してみたいと思います。

まずは御礼まで。m(__)m


2003/05/29(木) 16:01
教えて下さい   江戸家守

先日、考古学協会の大会があったと思うのですが、何かおもしろい報告、ありましたか?あったらお教え下さい。


2003/05/29(木) 21:36
Re: 教えて下さい   麻夢路

江戸家守さん、今晩は。あちこちで話題提供、感謝。

協会ですが、日曜日午前中は、Radiocarbon Datingの発表に目もくれず、書籍購入に奔走。
お昼ちょっと前から、新しい時代のご発表を中心に、第2会場と第3会場をうろうろと・・・・。
結局、今回話題になったお話と報告は聞けずじまい(聞く気がなかった?)。

さて、結局9本のご発表を拝聴しました。
内容は書くと大変なことになるので、全体的な感想・・・・。

発表時間が25分と短いこともあり、ご発表とレジメでは良くわからないものが多かった。
若手の方のご発表で、?ってなったものが何本かありました。
研究以前の「もの」の解釈、結論の論拠など・・・・・。

これ以上お知りになりたいと言うことでしたら、メールいただければ。m(_ _)mペコ


2003/06/02(月) 14:58
Re: 教えて下さい   江戸家守

麻夢路さま

ご回答ありがとうございました。こちらをご覧のほかのみなさまも、同じようなご感想なのでしょうか? 

本日のニュース、楽しみにしております。


2003/06/03(火) 08:21
Re: 教えて下さい   麻夢路

江戸家守さん、レス感謝。

持ち時間が25分なので、研究発表はどだい無理な話です。
大規模な発掘調査の途中経過とか、年次事業で実施している調査なんかを周知してもらう、意見をもらうのにちょうど良い感じでしょうか?

海外での発掘調査、考古学にかかわる民俗調査など、普段あまり入手できない成果を発表いただければイイかなと思っています。
田舎にいて、なかなか情報が入って来ない私個人として。

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